今回は「レカネマブの承認はいつ?薬価・値段や作用機序を分かりやすく解説!」についてお伝えしていきます。
⇩この記事での紹介
- レカネマブの日本での承認時期について
- レカネマブの脳内での作用機序を解説
- レカネマブの薬価や値段について
レカネマブの承認はいつ?
承認時期:2023年1月16日に承認を申請し、
今年中の承認を目指している。
(2月12日現在)
レカネマブとはアルツハイマー病による認知症の治療薬として、効果が期待されている新薬です。
米国ではFDA(米国食品薬品局)への申請により 2023年1月6日に迅速承認を受けています。
この迅速承認は深刻な病気の患者に対して、
より早い治療を施すために中間段階の治験結果を
もとに評価されるもので、最終段階の治験結果を分析し、改めて評価がされます。

いわゆる仮免許状態!!
一本、日本では米国の迅速承認を受けて
2023年1月16日「エーザイ」の内藤晴夫CEOがレカネマブをアルツハイマー病の新薬承認を申請
内藤晴夫CEOは国内で治療を受けれるために
2023年中の承認を目指し、結果待ちの段階。
・エーザイ株式会社 代表執行役CEO
内藤晴夫

出典:https://www.eisai.co.jp/company/profile/officer/haruo-naito.html
エーザイが
引用:https://www.eisai.co.jp/news/2023/news202307.html
抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル1抗体レカネマブ
(一般名、米国ブランド名:LEQEMBI™)
について、脳内アミロイド病理が確認されたアルツハイマー病(AD)による軽度認知障害(MCI)および軽度認知症(総称して早期AD)に係る適応で、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に新薬承認申請を行いましたのでお知らせします今回の申請は、レカネマブ投与による 早期ADの臨床症状の悪化抑制を実証した臨床第Ⅲ相Clarity AD試験、臨床第Ⅱb相試験(201試験)に基づくものです。
また、本申請に先立ち、審査期間の短縮をめざして医薬品事前評価相談制度を活用しています。(2023年1月16日)
1月16日の承認申請後、
1月30日にはレカネマブは厚生労働省より
アルツハイマー病治療薬としての優先審査員品目に指定され、審査期間短縮に期待されています!
このたび、
引用:https://www.eisai.co.jp/news/2023/news202312.html
抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル1抗体レカネマブ
(一般名、米国ブランド名:LEQEMBI™)
の日本における製造販売承認申請について、厚生労働省より優先審査品目に指定されたことをお知らせします。
日本の優先審査は、重篤な疾病で医療上の有用性が高いと認められた新薬等に与えられ、総審査期間の目標が短縮されます。(2023年1月30日)
ただ、審査を通り、承認がされたとしても
全てのアルツハイマー病患者に投与できるわけではないのが現状で、対象は症状が比較的軽い
早期のアルツハイマー病患者のようです。
また、認知症を引き起こす病気はアルツハイマー病だけではないため、
初期段階でのアルツハイマー病か、そうではない原因なのかをどれだけ早く発見できるかが肝になってきます。

承認後も課題はありますが、
まずは第1段階として
1日でも早い製造販売承認がされることを待ちましょう!
最新の追加情報があれば随時更新していきます。
レカネマブの作用機序を分かりやすく解説!
日本での承認も期待されるレカネマブですが、
なぜアルツハイマー病に効果があるとされるのか。
●脳の神経細胞を壊し、認知機能低下の原因となる「アミロイドβ」をレカネマブが減少させることで、症状の抑制に効果的と考えられます。
アルツハイマー病発生メカニズムの1つとして、脳内に「アミロイドβ」という異常タンパク質が蓄積し、この「アミロイドβ」によって脳の神経細胞が壊され、認知機能の低下が進行していくと考えられています。

そこで、レカネマブ内の人工的に合成した抗体と「アミロイドβ」を結合させ、取り除こうというのが狙いです。
壊れてしまった神経細胞の再生ができないため、発症前の軽度の認知障害時や発症後の早期段階での投与が最も効果的とされています。

新型コロナウイルス感染予防の
早期ワクチン接種と同じですね。
レカネマブが「アミロイドβ」に対するワクチン役!!
また、中間段階の治験での副作用としては、
参加者の2割余りに軽度~中等度の
発熱・呼吸困難・アレルギー反応などの症状や
脳画像で、ある種の脳浮腫・脳内出血などが確認されたようですが、多くのケースでは症状はなかったようです。
レカネマブの薬価・値段について
続いて、気になる治療費についてです。
設定価格:350万円
(2週間に1回の投与を1年間行った場合)
※エーザイによる2023年1月7日時点での設定額
エーザイは
米国におけるレカネマブの1人当たりの年間価格は37,600ドルと推定しています。
日本においては、多くの患者への治療や経済的な負担を減らし、持続的な医療体制への貢献から
レカネマブの1人当たりの年間価格は26,500ドル(日本円にして350万円)と米国より大きく下回る価格設定を見積もっています。
LEQEMBIによる1人当たりの年間社会的価値を37,600ドルと推定していますが、より幅広い当事者様アクセスの促進、経済的負担の軽減、医療システムの持続可能性への貢献をめざし、
引用:https://www.eisai.co.jp/news/2023/news202302.html
年間卸業レカネマブ購入価格
(WAC:Wholesale Acquisition Cost)を年間社会的価値を下回る26,500ドルに設定することを決定しました。
(2023年1月7日)
実際の値段公開時期は未定ですが、承認され、
実用化された場合はある程度高額になると予想されます。
加えて、医療保険適用の可否によって、
負担額は変動するため、保険関連の情報についても気になるところです。
まとめ
『レカネマブの承認はいつ?薬価・値段や作用機序を分かりやすく解説!』についてお伝えしてきました。
レカネマブの承認はいつ?
→承認時期:2023年1月16日に承認を申請し、
今年中の承認を目指している。
(2月12日現在)
レカネマブの作用機序を分かりやすく解説!
→脳の神経細胞を壊し、認知機能低下の原因となる「アミロイドβ」をレカネマブが減少させることで、症状の抑制に効果的と考えられます。
レカネマブの薬価・値段について
→設定価格:350万円
(2週間に1回の投与を1年間行った場合)
※エーザイによる2023年1月7日時点での設定額
治療薬としての承認だけでなく、検査・診断体制にも課題が多いですが、長年の研究の積み重ねが紡ぎ出した可能性を前向きに捉えて、一日でも早い実用に期待しましょう!!
最新情報があれば、随時追記していきます。
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